“解決する力”がカギとなる、時代に即した営業術とは
従来の「“モノ”を売る」ビジネスモデルに、ソフトウェアなどの“コト”を掛け合わせ、ソリューションサービス企業への変革を推進しているパイオニア。
その中で社員は何を考え、どのように働いているのか? 社員にインタビューしてみました。
今回話を聞いたのは……
業務内容
──“モノ×コト”を扱うための営業へブラッシュアップ
私は顧客企業への直販営業チーム全体を統括する責任者として入社しました。“モノ”を売るだけではない、ソリューションを提供する企業にふさわしい営業チームのあり方を考え、再編成に取り組んでいます。私が着任する前のモビリティサービスカンパニーの直販営業チームは、顧客企業の事業規模に応じて部門が二つに分かれていました。それらをうまく融合させて情報やノウハウを共有することで、それぞれの長所を失うことなく次世代型の営業スタイルにブラッシュアップしていけたらと考えています。
これまでのキャリアは新卒以来IT業界に身を置き、前職はクラウドサービスを提供する企業に勤めていました。そこでは主にエンタープライズのお客様を担当する営業を経験し、その後、事業開発チームへ異動。大型プロジェクトをどう獲得するか、お客様の課題をどう解決するかを考えて全社に展開する部門の立ち上げを行いました。その会社から見ればパイオニアは、顧客にあたる立場の企業です。クラウドを使ったビジネスモデルを運用するには、使う側のスキルや体制、考え方がとても重要。クライアントをサポートする中で、自分もクラウドを提供するだけでなく“使う側”の立場に立って事業を推進したいと考えて転職を決意しました。
私自身は音楽が好きで、学生時代にバンド活動をやっていたことも。だから、パイオニアに対しては“オーディオに強い企業”というイメージと親近感がありました。そんな会社が今迎えている大きな事業変革の局面に、クラウドを使ったビジネスで関われるというのはめったにないチャンスだと思い、入社を決めたんです。
働き方やチームの雰囲気
──丁寧な対話を重ねられる、フラットな土壌
先述したように、私は外部から責任者として会社組織に加わったのですが、チームにはとても自然に受け入れてもらえました。周囲からは「大変なんじゃない?」と聞かれることも多いのですが、その心配がまったく的中しなかったのは、うれしい驚きでしたね。
部会などの場では、主に私が話すというよりも、チームメンバーや営業活動を支えてくれる部門の方々にしっかり発言してもらうようにしています。上司である私が話したいことだけ話しても、誰もついてきませんから。変革を任されたといっても、チームや会社がこれまでやってきたことを、頭ごなしに否定するのはよくないなと思うんですよ。だから時間をかけて丁寧なコミュニケーションを重ね、目指す方向性を示していこうとしています。
現在のワーキングスタイルは、ほぼ在宅の社員と、よく出社するメンバーが半々くらい。対面で集まる機会は失わないようにしつつ、すべてのミーティングに必ずリモートURLを設定して選択肢をつくるなど、柔軟なチームでいられるように意識しています。私も周囲に変なプレッシャーを与えないため、あまり出社しすぎないように心がけています。
入社して感じる、パイオニアの特徴
──愛社精神でつながるファミリー
外から入ってきて特に感じたのは、いい人が多くて、優れたものを積極的に取り入れていこうとする素直な姿勢を持っていること。社員どうしの仲もよく、ほどよい距離感が保てていて、ファミリーのような連帯感があるなと思います。また、“パイオニアが好き”という気持ちで働いている、愛社精神のある人がとても多い。だからこそ、“再成長を目指して頑張っていこう”という気概を、みんなが持っているなと感じます。
今、取り組んでいる課題
──次世代型営業ができるチームづくり
目下取り組んでいるのは、パイオニアの営業のやり方を“ソリューション企業”としてふさわしい形にしていくことです。製品や業務について圧倒的な知識を備えているからこその、経験豊富な語り口は強い武器。でも、自分たちの具体的な問題を洗い出せていない顧客にとっては、その語りが過剰な売り込みに思えてしまう場面が出てくるかもしれません。そんな時には、お客様の思いを“聞く”姿勢がポイントに。もっと対話を重視して“なぜパイオニアがこういうサービスを提供しているのか”のストーリーを理解してもらうことが重要だと思います。“共感してもらえる営業”が、今の時代には求められているのではないでしょうか。
どんな人が向いている?
・どんな業務でも“自分ごと”として捉えられる人
・考えすぎるより、まずは行動できる人
“ソリューション”を提供する企業の営業職は、ヒアリングでお客様の悩みや隠れた課題を見つけ、それを解決することが重要です。そんな時、「自分は営業だからといってそれまでの成功体験にのみこだわる」ではなくて、今までの業務の範疇を超えて物事を進めていくエネルギーがある人は重宝されると思いますね。また、会社としても変革期にあり、手探り的な部分がまだ多いので、「緻密に計算しすぎて時間をかけるよりも、まずはやってみよう」という機動力がある方が良いのでは。
既に明らかな課題だけに目を向けず、「パイオニアの営業に相談すればモヤモヤした課題も解決してくれる」と顧客に思ってもらえることが、これから我々が目指していくべきところだと考えています。