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【連載】 現場のデータ活用を進化させる!Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム始動!(後編)

パイオニア公式noteをご覧の皆様、こんにちは。全社横断のデータ組織、Cross Technology Center データインテリジェンス部 グロースアナリティクスグループでマネージャーをしています、森本智視(もりもとともみ)です。

今日は前編・中編に続く最終編として、現在取り組んでいる "Tableau 社内活用インフルエンサー輩出プログラム" の成果発表に向けた取り組み本プログラムをリードするメンバーのインタビューなどをお送りします。

"Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム" とは?
ビジネス現場でのデータ活用度を高め進化させていくために、事業部門のメンバーにデータ活動の設計からTableauの扱い方を習得し、自組織でのデータ活用普及に繋げる活動

■前編:
活動目的やプログラム始動の流れ、始動にあたり参加メンバーのリアルな声を紹介しています

■中編:
参加メンバーへのインタビューを掲載。取り組む中での良し悪しや自身の変化などが語られています



最終成果をまとめていく

これまでの取り組み・・・

パイオニアではビジネス現場でのデータ活用度を高め進化していくために、事業部の代表として4名のメンバーにTableau活用するインフルエンサープログラムに参加してもらい、考え方やスキルを身につけてもらいました。

参加メンバーは、自部署でのデータ活動を推進していけるレベルを目指し、時間を工面しながらゴール設計やKPI設計などのワークショップ、Tableauを用いたハンズオントレーニングに参加し、普段の業務と異なる新しいスキルを習得していきました。

とは言っても、それぞれの担当領域や専門性が異なるので、いきなりデータや新しいツールを柔軟に扱えるようになるわけではありません。基本的なレールを私たちが敷き、それに沿って参加メンバーそれぞれが試行錯誤しながらも着実にスキルが身につくよう設計や可視化、データ分析を進めていきました。

本プログラムに参加したメンバー

約5ヶ月間の取り組みを通し、私たちデータ組織が定義するレベルでの成果物に仕上げていき、関係する社内外の皆様の支援をギリギリまで受けながら、オンライン・オフラインのハイブリット形式による最終成果発表会を実施しました。

ギリギリまでアップデートを繰り返す

各自発表時間が決まっている最終成果発表会。
その時間内に今までの取り組みや今後の狙いなど、聴き手を意識したプレゼンテーションができるよう発表資料を整え、入念なリハーサルを何度も繰り返しました。


いざ、最終発表へ!!

本取り組みの説明

はじめに、本プログラムをリードするデータインテリジェンス部の八杉から、改めて取り組みの背景や狙いなどを説明し、続いて、参加メンバーそれぞれのプレゼンテーションへと移っていきます。

インフルエンサーは自部署のみならず、他部署・全社へ影響を与えていく役割

参加メンバーによる最終成果のプレゼンテーション

成果発表の詳細についてお見せすることはできませんが、各自の発表資料にはゴール、それを達成するために逆引きして考えられた解決アプローチや、それに則したKPIツリーなどが整理され、さらに仮説や想定のネクストアクションなどが記載されています。

プレゼンテーションでは、Tableauを活用したダッシュボード(可視化)や、ゴールから逆引きし、どのようにデータを見てインサイトを得るかの分析視点、さらには "今後のアクション” についても語られ、これから参加メンバーが社内のインフルエンサーとして自発的に取り組んでいく姿をイメージすることができました。

ワークショップにて構築したダッシュボードの一部

発表ごとにさまざまな視点でのコメントやアドバイス、質問を受け、皆でイメージを揃えたり、"アクション" そのものの解像度を上げたりすることができ、全員が納得した形で気持ちよく最終成果発表会を終えることができました。


プログラム運営者のインタビュー

最終成果発表を無事終えたものの本番はここからです。ここで、約5ヶ月間に渡って本プログラムをリードしてきた八杉に、実施における運営側視点の話今後の取り組みについて聴いていきたいと思います。

最終成果発表を終えて

森本:
まずは5ヶ月間に渡るプログラム実施のリード、お疲れ様でした。ここに至るまでにさまざまな難しさがあり、日々工夫しながら活動してきたと思いますが、最終成果発表が終わった今、どのような気持ちか教えてください。

八杉:
参加メンバー全員が忙しい中、それぞれのビジネス課題解決に繋げるダッシュボードをアウトプットするところまでやりきることができました。最終成果発表では実際に自身の行動変容が起こったという話も聴くことができ、このプログラムに取り組んで本当に良かったと感じています。

最終成果発表の1つの目的であった "成長の実感" というところも皆さんそれぞれ感じてもらえたのではないかと思っています。

本プログラムをリードしたデータインテリジェンス部  八杉

注力したポイント

森本:
このプログラムで一番 "注力したポイント" は何ですか?

八杉:
データ分析の土台となる "課題設定" に重点を置いて取り組みました。

プログラムの冒頭で「データ分析はあくまで課題解決の1つの手段である」ということをお伝えしました。分析が目的化してビジネスと切り離されて考えることを避けたかったのと、"データ分析=取り組めば課題が見つかり問題を解決できるもの" という過大な期待値を調整したかったためです。

また、このプログラムではインフルエンサーの皆さんから、同じプロダクトやサービスの業務を行うメンバーへの働きかけを行い、現場でのデータ活用度を高めてもらうことが目的だったため、いかに成功パターンの再現性を抽出してお土産にしてもらうかということにも重点を置いていました。

森本:
課題設定の取り組みにおいてはnoteの前編でも掲載していますが、具体的な内容について教えてください。

八杉:
ゴールから逆算した課題設定〜アクションまでを定義できる入力フォーマットを作成し、フォーマットに沿ったワークショップを行いました。全てのコンテンツは、これまで社内のデータ活用の中で得られたポイントや他社事例などを参考に、データインテリジェンス部のメンバーと議論しながら作り上げていきました。

また、チェックポイントとして下記の1〜3を設定しました。
"インパクト" × "取り組みやすさ" の軸で優先順位付けを行い、取り組む課題を選定して(参加メンバーの上司などの)責任者との目線合わせを行ってもらいました。

ワークショップ実施の感触

森本:
ワークショップを実施した感触はいかがでしたか?

八杉:
課題設定に切り込んで取り組めるのは、"自社で育成プログラムを実施するメリットの1つ" だと感じましたが、一方で、正解がない中でどこまで掘り下げるか、課題を深堀りしすぎても先に進めないので、そのバランスをとることが難しかったです。

また、フォーマットを汎用的に作成したことから自由度が高く決めにくい部分もあったため、ある程度目的を絞ったパターン分けも必要だなと感じています。

取り組みについて熱く語る八杉

スキル習得してもらうための工夫

森本:
Tableauのスキル伝授において "工夫したポイント" はありますか?

八杉:
参加メンバーの反応や理解度を都度把握し、資料に反映しながら進めていった
ことです。

事前に組んだカリキュラムに沿って週2回、各1時間くらいの頻度でハンズオンを実施していましたが、参加メンバーの理解が浅い状態で時間が終わってしまうことが何度かあったため、参加メンバーとの目線や理解をずらさずに進めることが必要と考え、次の回までに資料を準備し補足説明するようにしていました。

結果的に日々資料の作成に追われていましたが、短い時間の中でアジャストしながら進めることができたのは良かったと思います。

また、ハンズオンの最後日に実施した内容と応用レベルの内容を演習形式の宿題で提出してもらうようにしたのですが、各自の理解度のチェックに繋がったことに加えて、得意な方は自身でどんどん調べて進め、できたことを共有してもらう機会にもなって良かったです。

自身で調べ進める上での情報は、Tableauユーザーによる活発なコミュニティのお陰でネットの記事やSNS・動画など、ナレッジや資料が豊富にあり、運営側としても、とてもありがたかったと感じています。

今後の取り組み

森本:
インフルエンサーの活動として、一つの区切りがついたと思いますが、今後この活動をどのように進めていくのか教えてください。

八杉:
最終成果発表において、参加メンバーそれぞれにおける今後の計画を発表してもらいましたが、一時的なアウトプットとして終わらせず、日々の業務への定着に繋がるよう活動していきたいと考えています。

一時的なものとせず、ビジネス活動として定着させていきたい

アウトカムに繋げていくためには、参加メンバーが構築したダッシュボードを使って課題解決のために意思決定し、アクションにつなげていく必要があると思いますし、よりインパクトを出すためには個人だけでなくチームメンバーやステークホルダーへと仲間を増やしていく必要があると考えています。

「データに基づく施策を実施して販売台数が○○%UPしました!」「データ活用する仲間が◯人増えました!」といった事例を積極的に社内共有してもらい、活動の輪を広げていけるよう支援していきたいと考えています。


プログラム終了後の上司コメント

事業部とデータインテリジェンス部がタッグを組んで進めてきた本プログラムですが、取り組みにおいては参加メンバーだけでなく、参加メンバーの上司支援もあり、最終成果発表を終えたメンバーに向けて次のようなコメントをもらいました。

プログラムに参加したメンバーの皆さん、お疲れさまでした。
Tableauを使ってデータを見える化をするだけでなく、ゴールから論理立ててアプローチする思考力も身に着いたようですね。今後は、習得スキルを活用したアウトプットと、データ活用の部内浸透活動を期待しています。

もちろん、今回のプログラム成果が、一時的・個人的なものにならないよう、わたしたちマネジメントがサポートしていきます。

執行役員 モビリティコンシューマーカンパニーCEO  池田

このプログラムを通して、カスタマーファースト推進本部内におけるデータ活動への積極性が増し、勘や経験に頼らない客観的なデータに基づく所見が、これまで以上に説得力を増してアウトプットされているという大きな変化を感じています。

カスタマーファースト推進本部
カスタマーサポート戦略室 室長  相澤

マネジメントレイヤーから見ても、本当の意味での本番はこれからですが、新しいチャレンジとして意味ある取り組みであったと評価され、活動を広げていくことへの期待の大きさを再認識できました。事業部への提案にはじまり、取り組みの目線や認識を丁寧に合わせていたからこそ得られた結果だと感じています。


最後に

ビジネス現場でのデータ活用度を高めるために始動した "Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム" は、約5ヶ月の活動を通して一つ山を登ることができました。

実際のところ、ビジネスにデータを利活用できる仲間を増やす仕組みの第一歩でしかありません。今後、参加メンバーの4名にはインフルエンサーとして事業部の中での普及活動を強化し、周囲の関係者に ”影響” を与えてもらう活動を推進してもらいます。

私たちデータインテリジェンス部としても、この取り組みのように全社や事業、さらには個人の成長を支援できるよう引き続き取り組んでいきたいと思います。

3回に渡る連載でしたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。次回のnoteも楽しみにしていただければ嬉しいです!


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