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【連載】 現場のデータ活用を進化させる!Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム始動!(中編)
皆さん、こんにちは。パイオニアのビジネスに伴走し、データで課題解決・活用を推進する組織でマネージャーをしています 森本智視(もりもと ともみ)です。(所属:Cross Technology Center データインテリジェンス部 グロースアナリティクスグループ)
今回の記事では、前回に引き続き、現在パイオニアで取り組んでいる "Tableau 社内インフルエンサー輩出プログラム" に参加している4名のインタビューをお送りします!
"Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム" とは、
ビジネス現場でのデータ活用度を高め進化させていくために、事業部門のメンバーにデータ活動の設計からTableauの扱い方を習得し、自組織でのデータ活用普及に繋げる活動
※前回の記事はこちら
今回の記事では、プログラム参加者が初めてTableauを利用してみて感じたこと、プログラムを通して起こった自身の変化などについて語っています。
インタビュアー:森本(本note執筆者)
インタビュイー:新居、高野、加藤、松本
ー "直感的に操作" できる点が良い ー
森本:
ハンズオンや課題などを通してTableauを利用し始めてもらっていますが、使ってみて感じたことなどあれば教えてください。
加藤:
業務ではデータがさまざまな場所に点在していることが多いのですが、それらのデータを簡単に集約し結合できたり、複数の指標を同時にビジュアライズできたりする点が良かったです。やはり直感的にビジュアライズできるのは便利ですね。
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また、データの取り扱いが楽になりました。データファイルだとデータの追加・入れ替えなどの作業が発生する際にヒューマンエラーが起こることがありますが、Tableauだと作業も減るので、エラーを減らすことができると感じています。
松本:
私も加藤さんの意見に近いですね。
複数のデータテーブルを接続して、それらを組み合わせてグラフを簡単に作成できるところが便利です。業務上、電話やメール、チャットなど形式の異なるデータを使用しているので、複数のデータを1つに統合できることにメリットを感じています。
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それ以外だと、ダッシュボード上で簡単にフィルターや絞り込みができたり、計算フィールドを使って簡単にデータ加工できるたりすることも魅力だと感じました。
高野:
操作的なメリットはお二人の仰る通りですね!
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自分自身の変化ではありますが、普段の業務の中で「こんなふうにデータを持って計算すれば、こんなふうに可視化ができそう」というイメージを持てるようになりました。
ー とはいえ、最初はつまずく場面も・・・ ー
森本:
ありがとうございます!皆さんそれぞれでメリットを感じられていますが、メリットとは逆に難しかったこと、つまずいたことはありましたか?
新居:
表現したい範囲や期間指定の細かい設定、データのフィルタリングなど多様な処理を実装できるのはメリットなのですが、それに付随して操作方法の種類が多いのがつまずいたポイントでした。最初はやりたいことに対する操作手順をすぐに思い出せないところがもどかしかったです。
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ただ、ワークショップ終了後、なるべく時間を空けずに課題に取り組んだり、ワークショップの録画を見返して復習したりすることで操作方法が身についていきました。
松本:
私は、ダッシュボードを作成するときにコンテナを思い通りの位置に配置することに苦戦しました。上下左右のグラフなどの高さを揃える時もタイルが悪さをして思い通りの調整ができないことがありました。
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うまく自分のイメージ通りにならない時は、何度かトライして再度配置してみたり、間違えたらすぐやり直したりということを繰り返してコツを掴むようにしています。
高野:
私はデータの持ち方というか、データ構造のイメージを上手く掴めませんでした。他にはデータの繋がり方のイメージも持ちづらく、最初に説明を受けた時はピンと来なかったのが正直な所です。
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今でも100%理解できているとはいえませんが、ワークシート上で表を作ったり、可視化したりすることで理解が深まっていると感じています。
加藤:
新たな計算フィールド、特にLOD表現を利用する際に、欲しいアウトプットに必要な表計算やアプローチを理解するのが難しかったです。慣れの部分もあると思いますが、基本的なユーザーインターフェース(UI)の操作方法やパーツ名なども覚えきれておらず、ハンズオンでもついていくのがやっとという感じで復習する時間が必要だと思いました。
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私の場合、まずTableauを直感的に触ってみて、どのデータを行・列のどちらに置くとどうなるかとか、この機能やオプションを使うとどうなるのか、というトライを繰り返して少しずつ基本UIや操作方法を覚えていきました。
また、エクセルのような表計算をイメージし、実際にエクセル上で欲しいデータフィールドのロジックを書き出し、自分の頭の中を整理してからTableauで操作したりしています。
ー 自身の "変化" を感じられるように ー
森本:
皆さんそれぞれ工夫されているのですね。
今後、皆さんの組織で広めていただく際は、そのTipsも合わせて伝えてもらうことで、よりメンバーの方への参考になると思いました。
今、Tableauに慣れてきている段階だと思いますが、ハンズオンや自学自習などを通して感じたご自身の変化について教えてください。
新居:
私はデータ分析の幅が広がったことですね。
以前はエクセルのクロス集計、フィルタリング等を用いて、簡単なグラフ表示や数値とにらめっこするなどの傾向分析がメインでした。
今ではロジカルに考えた上でさまざまな指標をピックアップし、可視化に取り組めるので、より深い分析を行うことができ始めていると感じています。
今回、Tableauを使って保有しているデータから何をピックアップし、絞り込んで、どのような組み合わせで見える化をするか、を習得しましたが、これから新たなゴールを目指すためには、保有しているデータだけでなく、「どのようなデータを取得し、記録・整備すべきなのか」ということを考える必要もあると感じています。
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あと、ここまで時間を掛け、かつ長期間学習していくことが最近は無かったので少し若い頃に戻れた気がしています(笑)
加藤:
インフルエンサーの活動と多忙な時期が重なって、週2回2時間+宿題というペースは正直かなり負荷が高かったです(笑)
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思い返すと、そのくらい追い込まないと "自分事" として集中して活動できなかったと思います。データインテリジェンス部の皆さんや、このプログラムに参加している事業メンバーからも色んな視点でアドバイスをしてくれて、真剣に向き合ってくれていることを強く感じました。ここまで頑張って学び続けられた理由だと感じています。
この活動を通じて、データスキルだけでなく普段の業務に対する考え方にも変化が出てきています。少しずつですが、常に根拠と筋道を立てながら、無駄なく、ロジカルに課題を解決でき始めていると感じています。
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また、Tableauの自主的なワーク時間を作るために通常業務の効率化を意識して働くようになったこともあり、結果的にプラスの面しかなかったと思います。
松本:
データをグラフ化して並べるだけではなく、ゴール(目標)を決めて「それを達成するために必要なデータが何か」を考えた上でダッシュボードを作成すると、それぞれのグラフなどの目的が明確になり、より価値のあるダッシュボードを構築できると思いました。
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これまでデータを取得しただけで、可視化・モニタリングをしてこなかった指標もありましたが、この活動の中で「実はそれぞれの指標が必要なのでは?」と改めて思い直し、再度可視化してみることで新しい気づきを得られたことが大きな変化でした。
私が所属するカスタマーファースト推進本部としては、問い合わせ件数のような定量的なデータだけでなく、"お客様の生の声をいかに拾い上げていくか" が重要だと思っています。
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1回のお問い合わせで複数の質問があったり、同じお問い合わせ内容でもお客様によって言い方が異なっていたり、コミュニケーターよって登録するデータに揺らぎがあったりと、情報(データ)の統一化が難しい部分はあります。
今後は、活用しやすいフォーマットでデータ取得を行いつつ、それらを用いて可視化やデータを根拠にした判断・意思決定を推進していきたいと思います。
中編の締めくくり
中編ではプログラム参加者へのインタビューにて、実際にTableauを利用した感想や自身の変化などについてお伝えしてきました。
次回の後編では、このプログラムの最終成果に関する取り組みについてお伝えしたいと思います。
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今後もデータ活用できる仲間を増やし、事業と個人の成長を支援し、より良い社会になるように貢献を続けたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!また次回のnoteも読んでいただけると嬉しいです!
■パイオニアについては下記からご確認ください