車内の上質な音を支えるソフトウェア開発って?
従来の“モノ”を売るビジネスモデルに、ソフトウェアなどの“コト”を掛け合わせ、ソリューション企業への変革を推進しているパイオニア。
その中で社員は何を考え、どのように働いているのかインタビューしてみました。
今回話を聞いたのは……
業務内容
──上質な音を奏でる仕組みを担う
車に乗るとオーディオがあって、ボタンを押せば音楽が流れたり、ラジオに切り替わったり。さらにはボリュームの上げ下げや、好みに合わせて低音を調整する機能まで……すでにお気づきかもしれませんが、これらはすべて、サウンドソフトがあるからこそできていること。私たちがつくっているのは、パイオニアの“音”の中でもそういった部分です。ソフトウェアがなければ、今の車載機器は音も鳴りませんからね。
車内のスピーカーの特性に合わせて調整したり、音質の悪い音源であっても音の処理を行うことで聞こえ具合をよくしたりなど、よりよい音のための土壌を整えるのもソフトウェアの仕事です。音場(おんじょう)開発を手がけるエンジニアが環境のチューニングを行う際にも、不可欠な存在なんです。
実は「ソフトウェア」とひと口に言ってもそこには階層があり、私たちが手がけるのはアプリケーションとOSの間にある「ミドルウェア」という部分に近くて。ユーザーが扱うアプリが位置する表層部分よりもう少し“深い”ところにある音の処理や加工を行う領域ですね。音の処理に関わるシステム全体を動作させるためにはハードウェア制御に関する知識を持っているとよい場面もあり、ハードからミドルまで2段階ほどにまたがったところで開発を行っています。
この仕事のやりがい
──移動空間の音や、最新の車事情について詳しく
パイオニアでサウンドソフトの開発に携わるメリットとしては、まず車内空間での音づくりのノウハウが得られること。また、音の良し悪しに関しての豊富な知識や経験が積めることが挙げられると思います。欧州やアメリカを含めた、自動車業界でのサウンド開発のトレンドを知ることができるのも特色ですね。“世界には車1台にスピーカーが24個もついている車がある”とか、“国によって好まれる音の傾向が違う”など、単純に勉強になります。興味があれば、現地に赴いてワールドワイドな開発に参加することもできますよ。音は感性に関わることなので、言葉で説明しようとすると難しい場面もありますが、場合によっては国や文化を超えて感覚だけで伝わる世界でもあるんですよね。
私自身、パイオニアで“音”に関わりたくて新卒で入社しましたが、実はサウンド関連の仕事に就いたのはつい最近のこと。それまでは位置情報や画像認識技術をつかさどる課を率いたり、音声のみで操れる車載器「NP1」の設計を手がけたり、位置情報を駆使したサービス事業の開発マネジメントを担当する……など、さまざまなことを経験しました。ハードもソフトもサービス事業も経験した上で、ようやく念願だったサウンド関連の部署にやってきたんです。音に関する技術とはいえ、サウンド事業においてもサービスに重きを置いた“コト”にまつわるビジネスの成長を見据えていかなければならない今、多彩な角度でそれなりの引き出しを持ちつつ考えられるようにしてくれたこれまでの経験に、救われることも多いです。
働き方とチームの雰囲気
──公私のバランスが取りやすい体制
今のチームは私を入れて16名。30代の若手と、50代くらいのベテラン層の二手に分かれています。ソフト開発とはいえハードウェアへの組み込みなどの作業が発生するので、出社と在宅の割合は半々程度。個人的には、公私のバランスが取りやすく趣味も大事にできる環境だなと感じています。
実は学生の頃からギターをやっていて、会社の音楽部の部長を10年ほど務めているんです。定期的に行っている音楽祭は、実行委員だけで10人を超える規模。多いときは社内外から50ものバンドが集まったため、出場をかけた予選会を開いたことも(笑)。各メンバーの家族もお客さんとして来てくれるので、次も200〜300人程度の規模の会場を借りて開催したいと思っているところなんです。コロナ禍で中止された川越事業所の夏の納涼祭も、そろそろ復活させたいですね。
どんな人が向いている?
上記のような人はどこでも欲しがられるとは思うのですが、やはり周囲との意思疎通をうまく行いながら、物事を自分で深みに持っていけるような人と一緒に働きたいですね。今のチームは年齢層が上と下に分かれているので、ちょうどその中間で橋渡しをしてくれる方だとベターです。単純に年齢のバランスを取ればよいというわけでもないのですが、若手のメンバーが頼りにできて、技術的な話も打ち解けておこなえる社員が増えてくれると、さらに仕事がやりやすくなるだろうなと考えています。
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