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データ組織がオフィスの "お掃除" に取り組む理由

どうも、パイオニアの事業に伴走し、データで課題解決・活用を推進する組織でマネージャーをしています 森本智視(もりもと ともみ)です。
(所属:Cross Technology Center データインテリジェンス部 グロースアナリティクスグループ)

今回の記事では、私が所属するデータインテリジェンス部で取り組んでいる意識改革の1つ、"毎週のオフィス掃除" についてお話します。

いきなりオフィス掃除と言われても、皆様は「ん?」と思いますよね。

「なぜ取り組んでいるのか?」
「その狙いは?」
「はじめてみた感想」

など、取り組みの背景やメリット、効果についてお話します。


取り組みの背景

皆さん、オフィス掃除はどうされていますか?
ほとんどは会社やビルが契約している清掃業者の方々が入り、定時以降から翌朝にかけて清掃されるケースのではないかと思います。

データインテリジェンス部は、今年4月に新設された池袋拠点で業務を行っていますが、例にもれず業者の方にお任せしている状態でした。


オフィス掃除について、入居当初は綺麗なオフィスで誰も気にしていなかったのですが、日が経つにつれて徐々に気になる箇所が出てきました。何となくいつも「もう少しキレイにしたいなー」という思いが頭の片隅によりぎりつつ、特に何もせず過ごしていたのです。

その時、データインテリジェンス部のOKRテーマの1つに「双方向のコミュニケーションを通して信頼関係を構築する」が設定されました。

皆さんの組織において下記のようなことはありませんか?

・会議などで話す人固定化している
・実は互いのキャラクターを深く知らない
・上下関係に気を遣いすぎて気軽に立ち話するのが難しい

おそらく、どの企業においても多かれ少なかれ当てはまるのではないかと思いますし、組織を良くしたい想いは皆さん同じだと思います。

当部門も上記に関する課題が少なからず存在したので、それを打開していくための手段に問わず、部やグループ内での上司部下、メンバー間の信頼関係を高めていくことが求められOKRとして設定されました。

OKRのテーマに対して何をするのが良いのか、グループのメンバーと一緒に考えていると、「異なるグループで2人1組のペアを組み、オフィスの清掃をするのはどうか?」という話が自然に出てきました。
(後になって思いますが、この時点で他グループでも少し気になっていたということです)

毎回部内でペアを組んでオフィス掃除をするということは、必然的にコミュニケーションが発生し、部やグループの組織力を上げていく上でも

・わかりやすい目標に対して、皆で毎週取り組んでいく
・掃除を進めることをきっかけにコミュニケーション量が増える
・上下関係なくフラットに互いを知ることができ、心理的ハードルが下がる
・何気ない会話から新しい気づきを得ることができる
・細部に気を回す経験を通して相手(次の使用者)を思いやる心が芽生える
・おまけにオフィスが綺麗になり気分も良い
・結果、組織や個人として達成感を得られ組織力強化に繋がる

と、ポジティブな側面が非常に大きいと感じ、取り組むことになりました。

とりあえずやってみる

ここからはスピーディーに行動していきます。

Cross Technology Centerでは日々の活動や人事評価にOKR管理ツールを利用しており、データインテリジェンス部は本取り組みについての活動を定義づけたうえで、目標設定を行いました。

OKRテーマとして、ルーフショットで目標を設定しています

ただ、掃除をするといっても執務室はまぁまぁな広さ(100人以上収容可能)があるので、「どの場所を掃除するのが良いか?」の狙いを定め、結果、利用頻度の高い共用部分(ミーティングルーム、個人ブース、1 on 1ブース、郵便ブース など)をメインに掃除することを決めました。

「せっかく掃除をするなら、ここで仕事をする皆の気持ちが良くなるようにしたい。そして、他部門のメンバーに我々の取り組みに気付いてもらい、掃除する仲間が増えたら嬉しいな」という思いが強かったです。

また、「いつ掃除するのが良いか?」も重要です。
データインテリジェンス部は毎週火・木を出社日として部門定例会などを実施しているので、部の全員が顔を合わせられるこの2日間を "掃除する日" と決めました。

目標設定も完了し、掃除場所も決まったので後はやるだけです。
そんな時、データインテリジェンス部の部長である保田の爆速行動力で、目標設定をした日の昼休み後には掃除道具が揃っていました(笑)

キャビネの中が掃除道具で一杯になりました


目標も掃除場所も決まり、道具も準備できました。
あとは本当に "やるだけ" です。

ただ、掃除を毎週2回実施するにしても、"オフィス掃除" という表現は少しサマにならず、そんな背景もあってか、いつの間にかプロジェクト名が決まっていました。

やりながら色々改善していく

ここからは皆さんの大好きなPDCAを回していきます。まず火曜に掃除を実施。木曜は火曜に決めた場所を任意で取り合い、ペアも異なるようランダムに決めて進めます。

大きいモニターを綺麗にします(モニターは手垢が目立ちます)
ホワイトボードやイスも掃除します

どの活動にも通じることですが、この「掃除をした」という行動を後で振り返られるよう記録することが重要です。掃除完了後は各ペアが部門チャットで報告し、さらに掃除を通して感じたことを投稿していきます。

掃除完了と感じたこと・気づきを記録に残しています

開始直後の効果として、どのペアも掃除しながらいろんな会話をすることで、普段の会議では知ることのできなかった業務詳細なども知るきっかけができ、互いの業務理解や新しい気づきに繋がりました。

しかし、1週間取り組んだ中で新たな課題が出てきました。

① 掃除のペアを考えるのが少し面倒(ペア決めを楽にしたい)
② ペアに掃除場所を固定化すると、いつも同じ箇所を掃除しがちになる

課題に対しては打ち手です。(急なお仕事スタンス)

この2つの課題は仕組みで解決できます。それぞれをランダム処理すれば良いだけです。早速、今年9月にジョインした竹内がランダムに2人1組のペアを作り、場所をシャッフルするマクロをサクッと作ってくれました。 

このマクロは地味にめっちゃ便利です・・・

毎週の部会でこのマクロを回して今週の掃除担当を決めていきます。これ以外もいくつか課題が出てきましたが、ルールを決めたり、認識を合わせたりすることで大凡の課題を解決することができました。

継続は力なり

11月から取り組みを始めていますが、毎週2回欠かさず部の全員がオフィス掃除に取り組んでいます。

掃除カレンダー(アナログで進捗を計測しています)

毎週続けると徐々に綺麗さが持続され、次のタイミングでもそれが保たれた状態になっていることが増えてきました。こうなると、余裕が生まれてくるので、最初は気づけていなかったことにも気づけるようになります。

例えば、最初は目につく所をメインに掃除していましたが、より細かい部分の清掃やミーティングルームのケーブル類の乱れ、デスクやイスの整理整頓などにも着手し、当初意識できていなかったものが見える "視野の拡大と視座の高まり" に繋がり、徐々に綺麗にする範囲が広がっています。

最初見えていなかったものが徐々に見えるようになってきています

そして、少しずつではありますが、当初狙っていたコミュニケーションの活性化や組織力の強化が徐々に現れつつあります。掃除をしながら様々な会話が行われて互いの理解が深まっていると感じています。

例えば、困りごとの共有をしたり、課題に対する打ち手を話し合ったり、中には実際にアクションに結びついたケースも出ています。

"当たり前" と思っていた現状や前提を疑い、より良い状態(≒本質)を考えて1人1人が意識を変え行動していく。そして、それが束となり組織としてより強く働き、パフォーマンスも良くなっていく。

より細部までケアできる力は、業務を先回りする力や相手を思いやる力にも通じますし、日々の業務や組織全体に活きていきます。

また、他部門のメンバーが「良い取り組みですね!」と声を掛けてくれたり、「自分も取り組んでみようかな」という言葉も出てきたりしています。(これは地味に嬉しい)

周囲に気付いてもらえたり、影響を与えて行動変容を促すことは、仕事においても非常に重要です。

余談ですが、さらなる綺麗さを追求するメンバーも徐々に出てきています。
例えば、自宅からアルコールスプレーを持参し、シュッシュして掃除したりする猛者も現れています。よりコミットする姿勢が出ているのかもしれません(笑)

このオフィス掃除という活動を通して、上司・部下の関係なく気軽にコミュニケーションが取れる量と状況ができてきたことで、より強固な信頼関係となり、本来の目的である「双方向のコミュニケーションを通して信頼関係を構築する」ことに徐々に効いてきていると感じます。

今後の展望

これからもデータインテリジェンス部として、毎週2回の活動をやり切って組織の結束を強めていきます。 これから新しく加わるメンバーも巻き込みながら活動の輪を広げ、更なる組織強化と良い影響を社内に与えていきたいと思います。

個人的には、今回の活動を通して、 

・週2回の決まった活動を徹底、やり切る(発生する課題は適宜取り除く)
・更にインパクトを大きくできる方法はないか?を模索する

の2点を強く意識して活動していきたいと思っています。最終的には、組織をマネジメントする立場として、自組織を次のようなステージにもっていけるよう取り組んでいきたいと考えています。

今まで以上に皆がお互いを知り、信頼関係が構築される。
そして、組織力が高まり、個々人も組織も成長して高い成果を出せる。 


最後にイチロー選手の言葉を引用して終わりにしたいと思います。

 小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道 

どの業務にも通じるところがありますが、この活動を楽しみながらデータインテリジェンス部として成長していきたいと思います。

最後に

Cross Technology Centerでは、事業部やプロジェクトの課題をデータ分析で解決し、パイオニアの再成長に貢献してもらえる仲間を探しています!

ぜひカジュアルにお話できればと思いますので、下記Pittaよりご連絡いただけると嬉しいです!

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