データドリブンな組織へ!顧客の体験価値最大化に向けたCSの取り組み
この記事はPioneer Advent Calendar 2022の24日目の記事です。
新体制となったVehicle Assist(ビークルアシスト)のカスタマーサクセスを担当するお二人に、組織やヘルススコア設計の取り組みに関してお話を伺いました。
自己紹介
池田さん(写真右):
2021年2月入社 モビリティサービスカンパニー カスタマーサクセス担当
キャリアのスタートは医療系通訳。外資系物流企業でインサイドセールス、フィールドセールス、エンタープライズセールスを経て米IT企業の日本法人の立ち上げなどを経験。カスタマーサクセス領域への転向を考えていた頃、老舗企業の変革にチャレンジしているパイオニアに心を惹かれ入社。
門真さん(写真左):
2022年7月入社 モビリティサービスカンパニー カスタマーサクセス担当
ベンチャー企業でカスタマーサポートの立ち上げやKPI管理など、顧客満足度を高める活動を推進。マネジメントとして人材育成に携わり、離職率が高い業界で在任期間の離職率0%を達成。カスタマーサポート担当としてパイオニアへ入社、2022年9月よりカスタマーサクセスに参画。
八杉(インタビュアー):
SaaS Technology Center データインテリジェンス部
データエンジニアとしてカスタマーサクセスの活動に伴走中。詳しくはnote記事をご覧ください。
Vehicle Assist(ビークルアシスト)とは
通信型ドライブレコーダーやカーナビなどを活用し、社有車の事故削減や管理業務・運行業務の効率化をサポートするテレマティクスサービスです。
Try and Errorを繰り返し変革してきたカスタマーサクセスチーム
インタビュアー:
まずはクリスマスっぽい格好をしていただきありがとうございます!
カスタマーサクセスは約2年前に発足し、2022年9月に新体制として再始動されました。社内では「New CS」としてお披露目会もありましたが、これまでのカスタマーサクセスチームとはどのような点が異なるのでしょうか?
池田:
はい、まずは新しく決まったミッション/ビジョン/バリューをご紹介します。
New CSのミッション/ビジョン/バリュー
・Mission
- モビリティの世界に喜びと驚きをもたらし安心安全で低負荷なモビリティ社会を実現する
・Vision
- パイオニアのサービスを使ってモビリティの課題解決をサポートし、ビジネスが成功するための伴走者になる
・Value
- 自分ごととしてことに当たる
- 相手の立場に立って考え、敬意をもって相手に接する
- お客様の要望とビジネスのバランスをとる
- データドリブンに判断し、ベストプラクティスを作る
池田:
私たちのVisionは「パイオニアのサービスを使ってモビリティの課題解決をサポートし、ビジネスが成功するための伴走者になる」ことです。
今回、行動の指針が定まったことによって日々の業務の優先順位がより明確になりました。
CSが発足してから2年が経とうとしているのですが、今振り返ると発足当初は日々手探りで進んでいる状態でした。チームとしてのビジョンも明確に描けていなかったのが正直なところだったと思います。
コンサルティング寄りのハイタッチ(人を介して行うサポート)に舵をきっていた時期もありますし、顧客状態データの可視化が進んでいない状況だったために1社1社電話をかけてヒアリングを行っていた時期もありました。
いろいろと形を変えて取り組んできたのでそれぞれ別の組織にいたような感覚です。その過程で見えた良かったこと、良くなかったことがしっかりNew CSに活きていると思います。
インタビュアー:
トライアンドエラーを繰り返してパワーアップされてきたのですね。門真さんは入社されてから5ヶ月が経とうとしていますが、当初に感じられた課題などありましたか?
門真:
そうですね、率直にもったいないなという印象を受けました。
例えば、施策を実施したらそもそもの目的に近づいているのか、そうじゃないのか途中で効果をチェックして次につなげる必要があると考えているのですが、そのチェックができていませんでした。要員に対しての業務量が多いためリソース的な原因もあるかもしれないですが、そこにもったいなさを感じました。
インタビュアー:
データを見てPDCAを回すことに手が回っていなかったということですね。
Valueの「データドリブンに判断し、ベストプラクティスを作る」というところにもリンクしそうなお話ですね。
お客様軸で施策の評価や改善に取り組める、データドリブンな組織へ
池田:
これまでは限られた人員で、できる限りお客様に伴走するといった方向性で進めていたこともありましたが、嬉しいことに活用企業数も増えてきて、業務の優先順位やサポート内容を客観的な指標で決める必要が出てきました。
門真:
お客様にとって適切な支援をできるのであれば、必ずしもハイタッチでサポートを行う必要はないと考えています。テックタッチ(人を介さずデジタルで行うサポート)への置き換えや属人的になっている業務の共通化を進めることによって、お互いにとってより効果的・効率的に必要なサポートを提供できる仕組みを作っていく必要があります。
八杉さんにもご協力いただいていますが、ヘルススコア(お客様のサービス活用状況を測る指標)の設計にも取り組んでいます。
インタビュアー:
ヘルススコアの設計はこれまでも取り組まれていましたよね。ダッシュボードへの落とし込み部分に携わっていますが、今回ググッと進んだのではないかと思います。進める中でポイントになったことなどあれば教えてください!
池田:
ポイントとしては大きく2つあると考えています。
1つ目は、カスタマーマーケティングを行ったこと
2つ目は、スモールスタートで考えたこと
1つ目のポイントは社内の勉強会でマーケティング部の方からアドバイスをいただいたことがきっかけで、カスタマーマーケティング、具体的にはペルソナやカスタマージャーニー作りに取り組みました。
これまではお客様の活用状況を具体的にイメージできていなかったことが、定義を決めきれなかった原因の一つだったように思います。
お客様の体験価値が最大化されている状態を仮説で埋めることで、前提を共有したうえでどんな活用状態であるべきかという話が進めやすくなったと思います。
池田:
2つ目のポイントは門真さんが人員コストなどの観点を持ってきてくれた影響が大きかったと思います。
門真:
ありがとうございます。
やりたいこと、やってあげたいことはたくさんあるけれど、現状のリソースでどこまでできるか、最大効果が得られるところはどこか?というポイントは皆さんでかなりこだわって作ることができていると思っています。
インタビュアー:
これはヘルススコアに使うお客様の活用状況データに関しても同じですね。
池田:
そうですね、ヘルススコアは多角的なところから指標を定義するのが一般的だと思うのですが、現状必要な情報が全部モニタリングできている状況かというと、そうではありません。
理想はありつつも、今現実的にできることは何かということでスタートを設定しています。
もちろん、今後は自分達の定義したヘルススコアを検証しながらブラッシュアップしていきたいと考えています。
他部署の協力もあり、お客様の活用状況はBIツールを使った可視化、問い合わせに関してはCRMツールの導入も進んでいるので、今後カスタマーサポートとシームレスに情報が連携できることにも期待しています。
門真:
そうですね。ただ、ツールを入れてその後私たちがどう活用するかというところが一番大事なポイントだと思っています。
しっかり分析してブラッシュアップしていくところまでを計画に盛り込めたことは、すごく価値のあることだと思っています。
またCRMツールの導入に関しては、サポートのメンバーと今後いかに連携してデータをお客様の支援につなげていくか、といったところが肝になっていくのかなと思っています。
インタビュアー:
入社時に課題と感じられていたPDCAをしっかり回していくことを、計画段階から導入されたのですね。
カスタマーサポートとの連携部分は門真さんが架け橋として重要な役割になりそうですね。
門真:
お客様へ実際に支援として導入させていただいて本当に役立つものだったのか、お客様のエンゲージメントとイコールなのかどうか、というところをデータで計測することで、作って終わりではなく今後しっかりブラッシュアップしていきたいです。
顧客の体験価値最大化に向けて
インタビュアー:
他部署の方と協力しつつ、社内やチームの方が持っている経験や知識をしっかり取り入れて進められていることがよく分かりました。最後に今後の展望を教えてください!
門真:
今は対外的なことをメインに取り組んでいますが、この取り組みによって役割分担がより明確になると思っています。
池田:
そうですね、一言で言うとThe Model型の分業制が進むと思います。
現在マーケティング側から整理が進んでいるのですが、カスタマーサクセス部分が曖昧な状況です。
門真:
曖昧になっている業務領域が分業されることでセールスの人はセールスに、サポートの人はサポートに専念できるようになり、効率化が期待できますし責任も明確になると思います。社内の業務に対しても立ち返って整理していく必要があると考えています。
インタビュアー:
CSの活動から事業内の組織をさらにSaaSサービス組織へ変革させていきたいということですね。
池田さんはどうでしょうか
池田さん:
お客様にとってより体験価値を最大化できるサポートを追求していきたいです。
現在も施策を実施していますが、しっかりレビューを行い、結果を反映することでお客様の活用フェーズや状態に合わせたサポートにブラッシュアップしていき、お客様にとって最適なサポートができるように日々取り組んで行きたいです。
インタビュアー:
本日はありがとうございました!引き続き一緒に頑張りましょう!よろしくお願いします。
最後に
パイオニア株式会社では、変革に向けて一緒に働く仲間を募集中です!
老舗メーカーの変革に少しでも共感、チャレンジしてみたいと思われた方は、採用ページをご覧ください。
Pioneer Advent Calendar 2022 の25日目は、SaaS Technology Center Piomatixコアテクノロジー統括グループ LBS開発部 開発2課 木下瑛裕さんの「開拓者精神の裏にある不安を克服する方法」です。
是非お楽しみに!
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