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THE MODELの考え方を取り入れた新組織で目指すこと

パイオニアのモビリティサービスカンパニー(以下、MSC)では、4月7日に新年度のKickoffミーティングを実施。MSCの4月からの新組織体系が、書籍「THE MODEL」の考え方を参考にしていることから、同書の執筆者であるジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社代表の福田康隆氏をお招きし、パネルディスカッションを行いました。そのディスカッションで感じたこと、学んだことを同カンパニーの社員2名がレポートします。

中田 大介
モビリティサービスカンパニー
営業統括グループ コマーシャル営業課

山浦 敬太郎
モビリティサービスカンパニー
営業統括グループ インシュアランス営業課

福田康隆氏の略歴

福田氏はオラクル、Salesforce、マルケトといった企業でキャリアを積み、現在ジャパン・クラウドのパートナーおよびジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社の代表取締役社長を務められています。
Salesforce在籍時に、顧客の成功を追求する中で最適な組織体系・営業プロセスを考案し、執筆された書籍「THE MODEL」は、法人営業、SaaSビジネスの新たなスタイルとして多くのビジネスマンの必読書になっています。

MSCの新組織体系に「THE MODEL」の考え方を反映する狙いとは(山浦)

2023年4月1日に、MSCは新サービスの開発加速、既存サービスの効率的展開を目的とした組織変更を行いました。既存サービスの各部門と新規事業部門がそれぞれ独立していたこれまでの組織から、プロダクトマーケティング、営業、カスタマーサクセスの各機能部門が連携して全ての既存サービスを成長させる、かつ、新規事業部門とプロダクトマーケティング部門が密に連携し合う一つの大きな組織に変更されました。

今回の新組織体系の狙いについて、MSC CEOの細井さんから「全員が自分の領域でもっとスペシャリストになる必要があり、その上でもっとチームとして連携しなければならない」という話がありました。

自分の仕事、領域のことばかり考えていると、組織として全体最適にならず、良い結果に繋がらないこともあると思っていましたが、今回の新組織体系は、部門ごとの役割や責任を明確にしつつも、部門間の連携を密にする狙いがあると理解できました。また、組織を機能軸で分けても、部門間で連携できていないとお客様に価値を届けられないということも改めて認識しました。

「THE MODEL」は組織体系の型ではなく、課題を改善するための「思考プロセス」(中田)

「組織が大きくなり、扱う商品が増えると一人で全てを抱えるのが難しくなる」、その時に組織をどう区切るか、個人がどこに専門性を持つかについては会社ごとに異なる点を前置きされつつ、「会社・組織が成長していく中では、いかに自分の仕事に専門性を持ち、チームとして動けるかということが重要」と話されていました。この点は、営業として組織に身を置く中で非常に考えさせられるものでした。顧客の課題を解決するために、自部門だけでなくチームで取り組むこと、顧客の意見を早く適切に組織にフィードバックすることを心掛けたいと思いました。

また、認知拡大から成約、顧客の成功までのプロセスを区切り、「プロセスごとに定量的なデータを持って可視化することで、どこにボトルネックがあるのかが見えてくる」という点についても、客観性を持つためにデータドリブンな体制を作ることが、強い組織作りに必要なことだと理解しました。

常に本質的な原因や課題を突き詰めること、課題に対処する取り組みや体制づくりが重要(山浦)

機能軸で分かれた組織を連携させるために重要なことは、会社として共通のゴールを意識し、そこにある課題の本質的な原因を突き詰めることであるという学びもありました。また、福田さんの「全社共通のダッシュボードでデータを把握できるようにしたことに加えて、自分の言葉で会社の状況やトピックを組織間に流通させていた」とのお話の通り、課題の本質を見るためには定性的な主観と定量的なデータを併せて事象を見ることが重要であることも分かりました。

課題は日々発生しますが、目の前の原因らしきものを取り除いただけではかえって大きな問題に発展したり、解決が長引いたりすることもあります。多くのタスクを抱える中でも、優先順位を定めて課題の本質を探すことを意識して行動できれば、一人ひとりがさらに成果を出せる組織に成長していくと思います。

もう一点印象的だったのは、「最も大事なのは顧客視点」という言葉です。「効率化」はよく使われがちな言葉ですが、目指すべきはお客様の成功であり、その中で自社の効率化を考えることが重要ということでした。カスタマーサクセスの観点だけでなく、プロダクトを考える部門、マーケティング、営業といった全ての段階で「お客様に価値を提供できているか」という視点を持ち続けないといけないと感じました。

モチベーションを維持して高めあう環境にするには、キャリアパスを意識することが重要(中田)

「スペシャリストになることは一つの領域を突き詰めることであり、モチベーションを維持するのは難しいことに思えるかもしれません。それに対してそれぞれの専門領域に対してキャリアパスを作ることが重要」と話され、実際に海外の多くのSaaS企業ではキャリアパスの仕組みを構築しているそうです。

「インバウンドのインサイドセールス → アウトバウンドのインサイドセールス → SMBのセールス → エンタープライズのセールス というようにキャリアパスが明確になっており、キャリアパスを進めることでビジネスに必要なスキルが身に付いていく」とのことです。

この点、細井さんから「自分が特に意識したのが自分の2つ上のロール(役割)の視点を持つこと。そうすると高い視点から組織に貢献することを考えられるようになり、必然的に他部門との連携が必須であることが理解できる」との話があり、MSCのバリューである「他者貢献」にはこういった意味合いもあると再度理解することができました。

参加して感じたこと(山浦)

自分自身や所属している組織のことを考えながら今回のパネルディスカッションを聞いていました。私達の所属部門でも多くの課題があり、それを解決するためにまた多くの関連部門が動いています。

今回の組織体系で役割や責任はより明確になりますが、「お客様に喜んでもらうために何が必要か」という視点で物事を考える。視点を高く持って組織・他者に貢献する。進化のためにトライ&エラーのマインドセットを持つ。

この3点を忘れずに業務に取り組みたいと思います。その姿勢がMSCのバリューの実現につながると感じています。

当日の様子をジャパン・クラウド・コンサルティング様のブログに掲載いただきました。こちらもご確認下さい!



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