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データ活用カルチャーを組織に浸透させる!個人のリスキリングからCS組織変革を

こんにちは!いつもパイオニア公式noteをご覧いただき、ありがとうございます。カスタマーファースト推進本部 カスタマーファースト推進グループ SaaSカスタマーサポート部 カスタマーサポート戦略室の松本です。

今回は社内データ活用のインフルエンサーとしてCS組織変革に関する取り組みについてお届けしたいと思います。


自己紹介

現在、私はSaaSビジネスのカスタマーサポートと品質保証業務を担当する部門に所属しています。

以前は主に品質保証業務を担当する部門でしたが、当社を取り巻くビジネス環境や顧客ニーズが変化している中、改めて "カスタマーファースト" の重要性を全社に根付かせるべく、2023年1月にカスタマーサポートを担当するメンバーも加え、組織名を "品質保証本部" から "カスタマーファースト推進本部" (以下、CF本部)へ変更しました。

それ以降、部門のマインドやカルチャー変革に向けて取り組んでいます。

CF本部の組織変革に向けて活動しています

組織変革への理想とギャップ

組織名が変わったからといって一気にマインドやカルチャーを変えることは容易ではありません。

より顧客視点に立った製品やサービスを提供していくためには、カーナビゲーションなどの車載端末やアプリ、クラウドなどから収集したデータ資産を積極的に活用し、お客様からのお問い合わせを待つだけでなく、お客様のニーズを事前にキャッチすることが重要だと考えています。 

CF本部には全事業のカスタマーサポート・品質保証業務に関するデータが集まっています。しかし、データを収集するだけで有効活用できていないケースやデータを可視化して傾向を見ることや、進捗管理に活用していても、「ふ~ん」で終わってしまい次のアクションに繋げられないことがありました。

私自身も担当製品に関してのお問い合わせ件数や内容を定期的にレポート化し関係者へ共有していましたが、情報によってはマンネリ化したり、リアクションが薄かったりするものもありました。また、ビジネス変化に応じて新たな情報の追加とそのレポート対応工数が増え、今後どうしていくべきか悩んでいました。

組織変革に向けて私自身がリスキリングする

そんな中、全社横断でデータ活動を推進する組織、データインテリジェンス部の "Tableau社内活用インフルエンサー輩出プログラム" が昨年末より始まり、組織変革のきっかけになると考え、私も参加することにしました。

このプログラムでは、手持ちのデータからできる分析を考えるのではなく、初めにゴールを明確にし、ゴールを達成するための仮説や判断基準、意思決定のストーリーを決める考え方を学びました。

サポートセンターとしてのゴールや目的を明確にし、KPIの定義やそれに必要なデータ、アクション項目を絞り整理しました。シンプルになったレポートは、伝えるべき内容も優先順位も明確になり、これまで悩んでいたことが解決されました。
 
また、PowerPointで都度報告していたレポートをTableauを使ってダッシュボード化しました。データの見せ方やレイアウトを工夫することで見やすく、かつ理解してもらいやすくなり、集計を自動化することで大幅な工数削減も実現しました。その結果、日次でいつでも関係者に確認してもらえるようになり利便性も向上させることができました。

組織を巻き込みリスキリングする

CF本部では社員のマインドチェンジや人材育成強化への取り組みを進めていたので、私が参加したプログラムを通して得られた知識やその成果を部内に展開することで、組織の変革に繋げることができると思いました。
 
一方、データ活用の重要性を理解し、社内に促進しようとしてもデータ活用できるエキスパートが数名いるだけではなかなか組織に浸透せず苦戦する事例が多いことを知りました。そこで上長と相談し、CF本部の人材育成プログラムの一つとして、メンバーを選抜し、CF本部をあげて "データ活用インフルエンサー育成" 活動に年間を通して取り組むことにしました。

「データ活用インフルエンサー育成」プログラムの活動方針

このプログラムでは、以下4つの柱を軸に推進していくことにしました

  1. 課題設定〜ゴール達成までのストーリーを明確にする
    データ活用の目的とゴール達成に向けてのKPIツリーの作成、意思決定のプロセスを明確にするワークショップを実施し、課題の整理を行います。

  2. BIツールを使いこなす
    BIツール・データ分析のスキルを学ぶ講習会を実施し、参加メンバー自身でダッシュボードを作成して分析する力をつけます。

  3. 活動を習慣づける
    一過的な活動にしない為に、プログラム終了後も月次の進捗会議を開き、学んだスキルが活用できているか、設定した意思決定のプロセスやアクションのループが回せているかをメンバーから状況報告をしてもらうことで、データ活用の活動の習慣づけを行います。

  4. 組織のカルチャーを変革する
    プログラムで学んだことやメンバー自身がデータ活用した結果を関係者へ報告する成果発表会を行います。発表を聞いてくれた方が自分もやってみたいと興味を持ち、発表者にデータ活用の相談をしてみようと思うことでさらに部内にデータ活用カルチャーが浸透するようにします。

育成プログラムの始動!

まずはCF本部全体で目線合わせのためのキックオフミーティングを実施し、データインテリジェンス部協力のもと、1つ目の柱である課題設定を行うワークショップを開始しました。参加メンバーはそれぞれの実務課題を題材にワークショップに取り組んでいます。

実務課題を題材とした課題設定ワークショップ

メンバーの中には初めてカスタマーサポート業務に携わる方もいて、業務の具体的なイメージができるよう「○○のサービスではこうやっている」などのアドバイスがされ、お互いの課題を共有し合い、質問やアドバイスをすることで活発なディスカッションが行われています

参加メンバー同士のディスカッション

現在はKPIツリーの作成に取り組んでいますが、指標が曖昧だったり、課題解決の施策にうまく紐付けられたりしていないところもあります。私も第三者視点でロジックが通っているか、指標や基準が適切かなど、一緒に考えアドバイスをしながら進めています。自分にはなかった発想を学べ、自分自身も改めてワークショップの内容理解が深まっていると感じています。

参加メンバーと一緒に考えアドバイスをします

CF本部から全社のカルチャー変革を目指す

ワークショップ終了後もデータの取得やデータをどのように可視化、分析していくかなど、まだまだ壁はあります。

先述の通り、今回のプログラムでは年間を通した活動を計画しているので、参加メンバーには活動を継続することでしっかりと自分のスキルとして習得し、さらにはその成果を自ら発信し、自走していくことでCF本部のカルチャー変革ができるように取り組んでもらいたいと思っています。

そのために私自身も本プログラムでの学びを通じて、更にデータ活用のスキルアップを継続していき、CF本部でより多くのデータ活用事例を増やしていけるように活動をリードしていきます。

全社横断で関わるCF本部が先頭に立って行動していくことで、全社を巻き込んだデータ活用カルチャーの浸透に貢献できると考えていますし、その先の "カスタマーファーストな企業" への変革に繋げていきたいと考えています。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回のnote記事も読んでいただけると嬉しいです。

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