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アウトプット重視! 新人ソフト研修の紹介(前編)

パイオニアでは、ソフトウェア系の新入社員に正しいソフトウェアスキルを身に着けてもらうべく、3ヵ月にわたるソフト研修を実施しています。当記事では、2022年に実施した研修を前編・後編と2回に分けてご紹介します。

意外に思われるかもしれませんが、メーカーであるパイオニアの商品、特にカーナビゲーションなどでは以前からソフトウェアの重要性が高まっていました。さらに、ソリューションサービス企業へ変革する中で、ソフトウェアエンジニアの役割はより一層大きくなっています

自己紹介

初めまして!SaaS Technology Center 教育チームの大森です。ソフトウェア教育に関する研修の企画・運営などを担当しており、新人研修を担当して15年になります。趣味はプログラミングとモデリングです。

新人ソフト研修とは

パイオニアのソフトウェア系の新入社員は、人事が主催する新人研修を受けた後、4月後半から7月いっぱいまで「新人ソフト研修」を受講します。新入社員のソフトウェアスキルのレベルはまちまちなので、この研修でソフトウェア開発の基礎を体系的に学び、ソフトウェアの経験が浅い人も一定水準以上にレベルアップしてもらいます。その後、各部門に配属され、部門ごとの知識やスキルを身に付けながら業務を行っていきます。ソフト研修には、ソリューションサービス企業として必要なSaaSやAIに関するカリキュラムも意識して組み込んでいます。

研修の全体構成

全体構成

上表のように、全体を3パートで構成しています。A・Bパートでソフトウェア開発の基礎、CパートでSaaSの基礎知識を学びます。AI開発については、AパートのPythonを学ぶことが下地作りとなります。

【Aパート】プログラミング

【Aパート】プログラミングの内容

Aパートでは、知識習得と手を動かしてのプログラミング・アウトプットを繰り返しながらステップバイステップで学びます。

「Python基礎」「Pythonオブジェクト指向」「TDD」の3講座では、動画を視聴し、AIZU ONLINE JUDGETDDBCのお題、自作の演習問題を用いてプログラミングを行います。さらにソースコードのレビュー(発表)を行い、学びを深めます。

「オブジェクト指向」「テスト」講座では、書籍を読むだけでなく、概要メモの作成・発表や演習問題の解答・発表を行います。インプットだけではなく、アウトプットにも力を入れています。これは、知識を習得する際にインプットだけでは記憶に残りにくいため、アウトプットして定着させます。プログラミングのようなスキルは体得するものなので、アウトプットを繰り返し、練習します。自転車の乗り方に相通じるものがあると思います。

また、単なるプログラミングではなく、オブジェクト指向という考え方でプログラミングすることが一つの特色です。最近では、オブジェクト指向が注目されることはありませんが、時代遅れになったのではなく、当たり前になったのだと思っています。当たり前だからこそ、基本という意味でしっかりおさえるようにしています。

もう一つの特色はテスト駆動開発(TDD)です。テストがあれば、ソースコードに間違いを記述しても検出できるので、安心感を持ってコーディングできます。有効な手法と考えて取り入れています。プログラミングを沢山行うので、プログラミング自体やオブジェクト指向の習熟につながることも副次的効果として期待しています。

全体を1回で紹介すると長くなりますので、後編に続きます。

リモートによる研修