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会社の新たな指針を発表!MVV誕生秘話

パイオニアは、モビリティ領域におけるさまざまな課題を"モノ × コト"で解決するソリューションサービス企業への変革を推進しています。
当記事では、変革に伴い、新たに策定したミッション・ビジョン・バリューをご紹介します。

今回話を聞いたのは……

丸山 達也
経営戦略本部 マーケ統括グループ コーポレートブランド戦略部 部長


MVVとは

──今回新たに設定した経緯

今回は、6月に発表したパイオニアの新たなMVVをお披露目しながら、策定にまつわるエピソードをご紹介していきたいと思います。ちなみにMVVとは「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の頭文字です。「ミッション」は会社の不変的な使命や存在意義を表し、「ビジョン」が 中長期的な理想像を示します。そして「バリュー」により、それらを実現するために従業員が共有すべき行動指針や価値観が示されるんです。MVVは著名な経営学者のピーター・ドラッカー氏が初めて提唱したもので、多くの企業が自分たちの会社のありかたを広めるためにこれを定めています。

パイオニアは歴史の長い会社ですから、1938年の創業当初から受け継がれてきた企業理念を企業の「ミッション」とし、2020年に策定した企業ビジョンを改めて、当社のあるべき姿としました。 「バリュー」を定める上でのフィロソフィーとして創業以来、長らく親しまれてきたのが「社是」です。新入社員研修の際には全員がこれを覚えますし、エンジニアが多く勤務する川越工場では少し前まで、毎月や毎朝の朝礼で唱和をおこなっていました。我ながら“昔気質な習慣だなあ”なんて笑うこともありましたが、従業員の意識の中に深く浸透していて、中でも3つめの「開拓者精神を発揮すること」という一節には、ファンも多いんですよ。
 
とはいえ今、会社は大きな変革にさしかかっている最中。「過去の殻を破り羽ばたいていくためにもグローバルに通用するMVVを策定しよう」と、社長からの号令で動きはじめました。

決定に際して

──乗り越えなければならなかった壁

「ミッション」と「ビジョン」に関しては、先ほども述べた従来の企業理念や信条を活かし、社外の人にも内容が伝わりやすくなるような副文をつけることにしました。これに関しては経営陣の考えを知ってもらいたいという狙いもあって、役員会議などの資料や議事録を参考にキーワードを整理して作成しています。一方で、それらを実現するための従業員の行動指針となる「バリュー」においては、社員を巻きこんで取り組むべきだと感じ、意識してワークフローを組みました。そこで、わかりやすく少ない項目で、会社として最も大事にすべきことがストレートに伝わる文にするため、優先順位の高い3項目を選んで言葉をブラッシュアップしていくことに。プロジェクトチームには経営企画や広報、人事、デザインから6名が集まり、社内のさまざまな層の人たちにヒアリングを重ねながら、丁寧に進めました。

全社員アンケートや次世代を担う管理職一歩手前やなりたてのメンバーによるワークショップ 、課長クラスの社員50人へのヒアリングなどを通じて、半年かけて8段階のステップを実施。取り組んでみてわかったのは“スピード感”や“顧客志向”など、パイオニアが持つべき指針として社員たちが重視しているポイントはある程度似ているということでした。社名が「パイオニア」なだけあって、“チャレンジしないとパイオニアではない”という考えを持っている人が多いなと感じましたね。もともと社是が広く浸透していたからかもしれませんが、自由な発想とチャレンジ精神を尊重してもらえる会社なんだなと、皆の声から改めて実感する結果になりました。

難しかったのは、社員から吸い上げたキーワードをフレーズに落としこむ作業です。具体的にどんな言葉や助詞を選ぶべきかということには、まったく正解がないんですよね。言葉を選ぶセンスは人それぞれ違うので、いくらプロジェクトメンバーのあいだで内容を詰めても、役員に見てもらうとまったく違う視点からの意見が挙がったり、ひとつの修正を反映しようとするとまたどこかに別のズレが生じたり。それでも“たかが言葉だけれど、そのプロセスにこだわりたい”と考え、策定はあえてコンサルティング会社に依頼することはせず、若手や新入社員にもヒアリングするなどして、さまざまな視点を入れながら自分たちで取り組みました。

込められたメッセージ

──社内外の人の心に根づくワード選び

新たなパイオニアの「バリュー」は、「Be a Pioneer」。グローバルに展開する企業であることもあり、あえて英語にしました。社名のとおり、“開拓者たれ”という教えはパイオニアの社内に昔から根づいていると思います。また、パイオニアから生み出されるプロダクトの合言葉として「パイオニア発、世界初」というフレーズは社内で頻繁に耳にします。その社風を、シンプルでストレートに紡いだ文にしました。海外支社に勤務する英語のネイティブスピーカーからも「最も強い意志を感じる」とフィードバックがあり、実は“ありきたりかも?”と一度候補から外れていたのですが、“やはりこれだ”と戻ってきました。
 
その内容を具体的に示す3つのフレーズのうちのひとつが、「挑戦を選び、挑戦を楽しむ」。これはパイオニアで最も重要ともいうべき“開拓者精神”と通じるものですね。自分で選び、挑戦できる風土を大切にしながら、会社として新たなステージへ向かうという意味合いをこめました。次の「先に動き、先へ行く」は、社長の矢原が重視している“スピード感”にまつわる項目。社是にはなかった内容ですが、昨今重要度が上がっている事項なので、必ず加えたいと思いました。今の変革の時期は特に、会社として意識していくべきポイントですね。最後の「期待に応えて、期待を超える」は、“顧客志向”を表すフレーズです。ただ“顧客志向”とだけ記しても抽象的に聞こえてしまうので、期待に応えるところがゴールなのか、それ以上を目指すべきなのか、具体的な言葉にするのに苦労しました。副文には「顧客の求めるものを自らの足で確認しに行く」というメッセージが示唆されています。

今後の展望

──新MVVはどう使われる?

 半年かけて吟味してきた内容がようやく定まり、社内外へ発表されました。社外の人の目にも触れるものですから、社員の声を反映させて決定したMVVを通して“パイオニアって、こういう人たちの集まりなんだな”と感じてもらえる手立てになればいいなと思います。ですがこういったものはただ作るだけでは意味がなく、浸透して初めて社員の行動に変化が生じるもの。社員の皆さんには仕事で行き詰まったときに思い出して判断材料にしてもらいたいし、最終的には人事評価などにも活用していけたらいいですね。今後はできるだけ多くの社員と会話をしていくことにより、社員一人一人のチャレンジしたいという想いや、スピード感、お客様への想いを引き出し、自らの動きに変えていくための施策を考えているところです。

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