ものづくりは楽しい!ミリ単位にこだわる機構設計の醍醐味
従来の“モノ”を売るビジネスモデルに、ソフトウェアなどの“コト”を掛け合わせ、ソリューション企業への変革を推進しているパイオニア。
その中で社員は何を考え、どのように働いているのかインタビューしてみました。
今回話を聞いたのは……
業務内容
──工夫を重ね理想を実現する、メーカーの基幹
私は現在、パイオニアの製品設計に関わる業務をしています。ひと言でいえば、メカエンジニアですね。昨年までは、カーナビの主力商品である「楽ナビ」を担当。今は海外に展開するカーオーディオやモニターなどの製品を手掛けています。
会社をあげて「“モノ”“דコト”」でのビジネス開発を推進していますが、そうはいってもパイオニアのものづくりはまだまだ元気。製品開発は、会社にとって絶対に必要な分野だと思いますね。製品づくりのプロセスにおいては、まずデザイン部から「こういうサービスや機能をこんな見た目で実現したい」というコンセプトが説明されます。それを実現するために、“この部分を何ミリ削る”とか“どれくらい丸みをつける”、“基板をここに置く”というような詳細を設計していくんです。
学生時代から入社まで
──目で見て、触れられる魅力に開眼
学生時代は機械系の学部にいて、幅広い内容を勉強しました。修士課程のゼミの研究では、主に金属の3Dプリンターを扱っていましたね。2億円くらいする、とても高価な機械だったのですが、それを制御するのはプログラム。だから、シミュレーションのためにパソコンと向き合う時間が長かったです。
その中で、“実際に形状を目で見て組み立てられるかどうかがはっきりとわかる、機構設計のほうが性に合っているな”と感じました。プログラムは、問題が発生してもその原因を見つけるまでに膨大な時間がかかることも。それをストレスに感じてしまうので、自分には“文字”よりも“形”のほうがよいなと察したんです(笑)。
数ある電機メーカーの中でもパイオニアを選んだ理由は、自分から発信すれば好きなことをやらせてくれそうな、風通しのよさを感じたから。あとは福利厚生もよいですし、勤務地も川越と決まっていて、関東から出なければならないことがなさそうなのも僕にとってはプラスでした。“製品開発に携わりたい”という強い思いを汲んでくれている感じがして、希望の部署に入れそうな雰囲気を察知していましたね。
入社してからは、1年目からOJTで製品開発担当に。カーナビやカー用品の内部の構造設計をサポートするところから始まりました。先輩と一緒につくっていくのですが、とてもフレンドリーな方ばかりで。迷ったらすぐにリファレンスを示してくれたり、参考になりそうな部分を教えてくれたりと、就職活動で感じた通りの風通しのよさを実感しました。過去の優れた自社製品を参考にするのはもちろん、他社製品を見て「ここはこんなふうになっているんだ!」とか「いい設計してるよね」と話すこともあります。社会人になってからは100円均一ショップに並ぶものを見る目も変わり、“100均なのにすごくよくできてるな”と感動した経験も。
この仕事のやりがい
─完成時の感動は、やみつきに
日々ものづくりを楽しみながら仕事に取り組んでいますが、中でもやりがいを感じられる瞬間は、長い時間をかけて開発してきたものができあがったとき。個人的には世に出るときよりも、「できた!」という瞬間のほうが感動します。
どんな製品を担当するかは、人によりますね。いろんな種類の製品を担当する人もいれば、モニターだけをずっと極める達人も。タイミングによって割り当てられていくのですが、僕は常に新しいものに取り組んでみたくて。今のところは希望通りさまざまな製品に携わることができ、運がよいなと感じます。
心に残っているのは、今年フルモデルチェンジを果たした「楽ナビ」(AVIC-RQ920-DC)を担当したこと。前年のモデルから構造がいろいろ変わっていて、新たな仕様をどのように成り立たせていくか、他部署とやり取りしつつ決めていきました。関わるのは、電気設計や品質保証、調達、また設計とは別の解析チームの社員たち。多くの人の力があってこそ完成する製品開発は、やはり感動や驚きが大きいですね。
これから挑戦したいこと
──“モノ”の本質を大事にした発展
実は就職活動をしている頃から、どんどん新しいことに取り組める働き方ができたらいいなとは考えていたんです。ちょっと飽き性なところがあるので、自分に合うのはなんなのか、いろんな内容を理解しながら探っていきたいなと。自分のつくるものについても同じで、やはり“世の中にまだないもの”をいつかつくってみたい、と思います。世の中にまだなくて、出した後は“ぜったいにないと困っちゃう”とみんなが感じるようなものをつくりたい。生活必需品でなくエンターテインメントに関わるものでももちろんよいので、世の中にプラスになるものができたらよいですね。
それと同時に、新しいものが溢れるこの世界で、どれだけ多くの人の手に渡るものが開発できるのかも、テーマになっていくと思います。僕としては、“コト”よりも“モノ”が主役になれるような何かができたら最高ですね。やはりある製品が存在するとき、いちばん最初に目につくのは“モノ”としての側面。そこに関われることを大事にしていきたいなと思います。
実は課長との面談では、「一度、何かやらかしたいね」という話になっていて。これまではさほど大きな問題もなく順調に仕事をしてきたのですが、「失敗や大きなトラブルがあったほうが、メカエンジニアとしての経験になるよ」と。それが当面の目標かもしれないですね(笑)。失敗をしたほうがいい、と言ってもらえる今の環境にも感謝です。
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