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若手育成プログラムを作るベテランエンジニアの頭の中

従来の“モノ”を売るビジネスモデルに、ソフトウェアなどの“コト”を掛け合わせ、ソリューション企業への変革を推進しているパイオニア。
その中で社員は何を考え、どのように働いているのかインタビューしてみました。
 
今回話を聞いたのは……

CTC開発本部 技術推進室
久保谷昌弘
2023年キャリア中途入社

業務内容

──後進のために、経験を言語化

2000年に社会人になってからずっと、エンジニアとしてキャリアを積んできました。昨年パイオニアに入社してからは、その経験を買われ、優れた品質を担保しながら、仕様の変更や修正にも柔軟に対応できるプログラム設計を標準化するため。そのガイドラインづくりに取り組んでいます。これまで自分が勉強したり、長い経験の中で実践したりしてきたことを、言語化する作業といってもよいでしょうか。また、4月末に入社してきた新人エンジニアの研修を4日間ほど実施したばかりで、その資料作成なども行っています。

こうしたガイドラインの作成については、入社前の面談時に相談されました。約20年前の業界の黎明期からウェブアプリケーションを開発している身としては、自分の経験に基づくノウハウを広めることで、より高品質なソフトウェアの開発につながるのであれば、それは素敵なことだと感じました。素晴らしいプログラムを作成するエンジニアは多くいますが、どのような理由でそこにたどり着いたのか、その思考過程を言語化するのは好き嫌いが分かれると思います。個人的には、この作業を通じてもう一度自分の頭の中を整理できているのは、ありがたいなと感じていますけどね。

入社の経緯

──キャリアの節目に、初のモビリティ業界へ

私がエンジニアになった当初、IT業界はすごく厳しい状況が続いていて、“デスマーチ”なんて揶揄されていました。そんな中で開発を続けるうち、プログラムとはどういう設計を行うべきなのかを、自分なりに模索するようになったんです。パイオニアでは、自社でアプリケーションを開発する体制が整いつつあり、これから品質のよいアウトプットをする局面にさしかかるところ。そんな状況をnote記事や転職サイトの募集要項から感じ取り、“もしかしたら自分のスキルと、パイオニアが今求めている内容がマッチするかも”と考えて、面談を受けてみることにしました。

私は長らく金融業界のインターネットバンキングなどの社内システムを開発してきており、モビリティ業界で働くのは今回が初めて。品質のよい設計をするためには業務知識の習得が重要なため、少しでも早くキャッチアップしたいと思っています。

入社して感じる、パイオニアの特徴

──会社と社員の深い信頼関係

以前は、パイオニアに対して“日本の古き良き会社”というイメージを抱いていました。でも働きはじめてみて、よい意味で違うんだなと感じて。ソフトウェア業界のスタンダードとなるような技術も取り入れていたり、新しいものに対する順応性が高いなと思いました。
 
社内の雰囲気は穏やかで、コミュニケーション能力をしっかり備えた優しい人が多いと思います。顧客の要求が厳しい業界などでは、過度な緊張感が出てきたりすることもあると思うのですが、そういった雰囲気がないですね。社内のさまざまなルールを見ていても、会社が働く人をちゃんと信じているんだなというのが伝わってきます。
 
その反面、スピード感はもの足りないと感じることも個人的にはありますけどね。それを“のんびり”と受け取るか、“現実に即したスピード”と捉えるかはそれぞれだと思いますが、私自身はせっかちなほうなので、“大丈夫?”と時々不安になることがあります(笑)。

これからの展望

──若手に伝えたい、柔軟なキャリア観のすすめ

今は、会社として品質のよいプログラムを効率的に仕上げるため、その下地作りに役立つ知識をまとめているところです。私自身、しっかりとした設計をしないでプログラムを作り始めた結果、痛い目を見てきた経験があるので、 “よいものを作るためにちょっと腰を据えて一瞬考える”ための知識を、まずは若手に伝えていけたらよいなと思いますね。“知っているけどあえてやらない”のか、“知らないからそれしかできない”のかでは、できあがるものもその意味も大きく異なりますから。
 
私が新人のときに教育係をしてくれた人は、「設計力やプログラミング力を上達させたかったら、いきなり大きなものを作るのではなく、小さな部品をたくさん作るといいよ」と教えてくれました。非常にオールマイティなエンジニアで、“こうすべき”と押しつけるのではなく、なぜそうするとよいのかを明確にしてくれましたね。また、プログラミングの世界では有名な「オブジェクト指向」という考え方についての良書を執筆した方が以前同じ会社にいて、すごく尊敬していました。ボロボロになるまで読み込んだその本を今でも、ことあるごとに読み返しています。私が先人たちに教えてもらった業界の伝統を、うまく後進に伝えなければここで止めることになってしまうので、今与えられていることの責任は重大だなと受け止めています。

どんな人が向いている?

・やりたいことがある人
・人の意見を聞きながら、自分の意見も言える人

「これをやりたい」と手を挙げれば受け入れてくれる土俵が、パイオニアにはあると思います。黙々とプログラムだけ作るというよりは、他者と意見を交わせられるタイプの人だと、マッチして仕事ができるでしょうね。
 
ただ、若手のエンジニアであれば、最初からはっきりした長期的ヴィジョンを持つ必要はないのかなと。「プログラムをやりたい」とか「ビジネス方向に進みたい」くらいはあってもよいと思いますが、あまりしっかりと将来像を描きすぎると、そこから乖離したときに苦しくなってしまうので。エンジニアとして働いていると、好き嫌いとは関係なく、なぜかうまくできて周囲からも褒められる……といった“得意分野”が見えてくる瞬間がきっとあるので、それを伸ばしていくと、どんどん楽しくなっていくと思います。


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